緊急避妊薬（アフターピル）とは？

緊急時、避妊を回避するために服用するピル

こんな方はお早めにご連絡ください

• 避妊をしない性行為を行なった方（膣外射精を含む

• コンドームが破れ、外れた、漏れたなどのアクシデントが生じた方

• アクシデントは生じていないが、「妊娠したかもしれない」と不安がある方

• 性暴力被害にあってしまった方　など

緊急避妊薬（アフターピル）は、このような状況下で、今すぐ妊娠を希望していない場合に緊急的に服用するものとなります。

緊急避妊薬（アフターピル）の効果

妊娠阻止率

妊娠阻止率は、性行為後時間が経てば経つほど低下していきます。
不安に思った時は、できるだけ早期に緊急避妊薬を服用することが大切となります。

また、あくまでもこの避妊方法は緊急時の最終手段として用いられます。
事前に服用した後の性行為には効果はありません。

処方する緊急避妊薬（アフターピル）

当クリニックでは緊急避妊薬（アフターピル）として“ノルレボ錠”を採用しております。
ノルレボ錠は1回内服のみで良く、副作用が少なく、高い避妊効果が認められています。

ノルレボ錠とは？

ノルレボ錠とは、2011年5月にあすか製薬会社から発売された、1錠のみきりタイプの緊急避妊薬です。
日本で初めて承認された緊急避妊薬で、WHO（世界保健機関）からはエッセンシャルドラッグ（必須薬）の認定を受け、安定供給が約束されています。

ノルレボ錠が発売される以前は緊急避妊薬が存在せず、中用量ピルのプラノバールを12時間おきに2錠ずつ、計4錠服用するヤッペ法が行われていました。
このヤッペ法は妊娠阻止率が低く、服用回数が多いため副作用が起こりやすいという欠点がありました。

ノルレボ錠はヤッペ法に比べて嘔気嘔吐の副作用が格段に少なく、1回の服用だけで終わるので非常に簡単で、効果・安全性に優れています。

服用方法

妊娠の可能性がある性行為の後、72時間以内にノルレボ錠を1錠服用します。

緊急避妊薬の効果は、服用が早ければ早いほど高まりますので、できれば性行為後24時間以内に服用することを強くおすすめいたします。

避妊効果の判定

一般的には、生理予定日前後に普段通り出血があれば、避妊できた可能性が高いです。
もしくは緊急避妊薬を服用した後10日程度で、通常の生理よりも少量の出血（消退出血）があるかどうかで判定されることもあります。

ですが、緊急避妊薬の副作用である不正出血や生理不順が起きる可能性もあり、妊娠の初期段階でも不正出血が認められることもあります。
そのため、基本的には性行為から3週間経過後に、妊娠検査薬によって妊娠の有無を確かめることが必要です。

もし生理が予定日から1週間以上遅れる場合や、出血が通常よりも少ない場合には、妊娠している可能性がありますので、すぐに当クリニックへご連絡ください。

処方の流れ

緊急避妊薬（アフターピル）は次のような流れで処方いたします。

緊急避妊薬（アフターピル）の副作用

頻度は稀ですが、一般的に以下の症状が現れることがあります。

• 嘔気・嘔吐

• 頭痛

• 倦怠感

• 疲労

• 胸痛

• 生理不順

• 下腹部痛

• 不正出血　など

今後の避妊相談について

ピルの定期服用をおすすめします

緊急避妊薬はあくまでも緊急時に用いるもので、毎回頼るものではありません。
特定のパートナーがいて、妊娠を希望していない時期にはより確実な避妊方法をおすすめします。

低用量ピルの服用や、今後妊娠希望がない・長期間の避妊を希望している場合には子宮内避妊具（ミレーナ）の処置などがあります。

一般的に緊急避妊薬を服用した場合の妊娠率に比べて、低用量ピルを継続的に服用している場合の妊娠率はより低いことが知られています。
日本国内での臨床試験成績では低用量ピルの妊娠率で0.27％です。
このうち一番多い妊娠理由としては、飲み忘れだと報告されています。

是非、継続的な低用量ピルによる避妊を始めてみませんか？
当クリニックでは、低用量ピルの処方も行っておりますので、お気軽にご相談ください。