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子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症

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子宮筋腫

子宮筋腫とは?

生殖器である子宮は、“平滑筋”という筋肉によって構成されています。
子宮筋腫とは、この子宮の筋肉の中に良性の腫瘍ができてしまう病気の総称です。
子宮筋腫の罹患率(どれくらいの人が子宮筋腫であるか)は非常に多く、軽度なものも含めると、一般的に成人女性の2~3人に1人は子宮筋腫を持っていると推定されています。

はっきりとし原因は不明ですが、月経が開始されていない女性や、閉経にともなって子宮筋腫のサイズが縮小する特徴から、女性ホルモンであるエストロゲンが病気に関与しているのではないかと考えられています。

大阪市中央区・谷町4丁目・6丁目にあるミモザレディースクリニックの婦人科では、子宮筋腫に対して適切な診査・診断を行い、症状改善のための治療を行わせていただきます。

子宮筋腫の種類

子宮筋腫は、発生する部位によって種類が分けられています。

漿膜下筋腫

子宮の外側に生じるため、症状に乏しいことが多いです。
しばしば、茎のように伸びている腫瘍ができることがあり、茎の部分がねじれると激しい痛みが生じる場合があります。

粘膜下筋腫

子宮内宮側に発生し、

子宮内腔を変形するように腫大していきます。

このタイプはサイズが小さいうちから症状が現れることが多く、しばしば過多月経や生理痛、不妊の原因となることがあります。

筋腫分娩

茎を持つタイプの粘膜下筋腫が子宮口から飛び出してしまうことにより、過多月経や不正出血だけでなく、陣痛のような激痛が生じることがあります。

筋層内筋腫(壁内筋腫)

子宮の筋層に腫瘍ができるタイプです。
子宮筋腫の中では最も発生頻度が多く、子宮のどこにでもできやすい特徴があります。
サイズが小さいうちは無症状であることも多いですが、大きくなるにつれて過多月経や強い生理痛などの症状が現れるようになります。

子宮筋腫の主な症状

各種類の子宮筋腫の主な症状は下記の通りです。

過多月経

生理の際の出血量が異常に多くなることがあります。
頻回にナプキン交換をする手間も増え、レバー状の塊が混ざることもあります。
生理期間が伸びてしまう原因ともなります。

貧血

過多月経により出血量が増え、貧血が引き起こされることがあります。
動悸、めまい、息切れ、疲れやすいなどの貧血症状が現れることで、子宮筋腫の発見に繋がるケースがよくあります。

圧迫症状(頻尿、腰痛、便秘)

子宮筋腫が巨大化してくると物理的に周囲の臓器組織を圧迫してきます。
子宮筋腫のできる部位によっても症状は様々ですが、例えば膀胱が圧迫されると頻尿、腸が圧迫されると便秘、腰椎が圧迫されると腰痛や下肢の痺れなどが生じる可能性があります。

下腹部の腫瘤感(しこり)

筋腫が大きくなって、腹部を押し出してくると、硬いしこり状になっていることがあります。
生理前や、仰向けに寝ている状態で発見されるケースがあります。

子宮筋腫の治療

子宮筋腫の治療では、無症状かつサイズが小さいうちは経過観察が一般的です。
その後の治療法については、薬物治療と手術の2パターンがあり、患者様の症状の程度や年齢、ライフスタイルなどによって最適な治療方法を選択します。

将来的に妊娠を希望されているかどうかも、治療を選択する際の重要な指針となります。
薬物療法や子宮筋腫核摘出術(子宮温存術)では再発の可能性も残りますが、将来妊娠を希望する女性に選択されます。

薬物療法:ホルモン療法

子宮筋腫には女性ホルモンが病態に関連していると考えられるため、GnRHアゴニストという種類の薬物を投与することで女性ホルモンを抑え、筋腫を小さくしたり、生理を一時的に止めたりする作用によって治療していきます。

薬物治療:対症療法

子宮筋腫による痛みや貧血といった症状を緩和させるために、鎮痛薬や鉄剤を服用します。

手術療法:筋腫核摘出

子宮を温存する術式です。将来妊娠希望する女性はこちらの術式になります。子宮から筋腫のみを摘出して子宮そのものを温存します。
ただし、再発のリスクがあります。サイズや個数は発生部位によって腹腔鏡での手術が出来るかどうか判断されます。

手術療法:子宮全摘術

妊娠を希望しない方を対象とした手術の方法です。
筋腫だけでなく、子宮をすべて摘出します。

そのため、生理はなくなります。
月経のある年齢での手術の場合には、卵巣は温存されますので、手術を受けても更年期障害になる心配はございません。サイズや個数は発生部位によって腹腔鏡での手術が出来るかどうか判断されます。

手術は当院では行なっておりません。手術が必要な場合には、手術が受けれる連携する専門機関をご紹介いたします。最終的な術式の決定は、術者の先生との相談で決まります。

子宮内膜症・子宮腺筋症

子宮内膜症・子宮腺筋症とは?

子宮内膜症とは、本来子宮内部にのみ存在するはずの内膜が、卵巣や腹膜など子宮以外の部分に発生し、成長していく病気です。
異常に発生した子宮内膜に似た組織は、増殖・剥離を繰り返すことで組織に血液が溜まっていき、様々な症状を発生させます。
好発年齢は20〜30代と、若年層の女性に多くみられます。

発生部位も様々ではありますが、特に卵巣にできる子宮内膜症を“卵巣チョコレート嚢腫”、子宮筋層にできるものを“子宮腺筋症”と言います。

不妊女性の多くには子宮内膜症を患っていることが多いため、子宮内膜症が不妊に対して何らかの影響を与えているのではないかと推測されています。

子宮内膜症の好発部位

卵巣に最も高頻度で発生します(卵巣チョコレート嚢腫)。
それ以外には、子宮と直腸のくぼみ(ダグラス窩)、子宮と膀胱の間のくぼみ(膀胱子宮窩)、子宮を支える靭帯(仙骨子宮靭帯)、卵管、子宮筋層、骨盤腹膜、稀ではありますが肺や胸膜にも発生する可能性があります。

子宮内膜症・子宮腺筋症の主な症状

子宮筋腫では、主に下記のような症状が現れます。

生理痛(月経困難症)

子宮内膜症・子宮腺筋症の症状のうち、重い生理痛が最も多く報告されています。
生理痛やその直前・直後に激しい下腹部痛、腰痛が起き、しばしば日常生活にも影響を与えることがあります。

下腹部痛、腰痛、排便時痛

一般的に生理のタイミングで症状が出ることが多いですが、それ以外の時期にも症状が続くことがあります。
内膜症の発症部位によて、排尿時の出血(血尿)や排便時の出血(血便)をともなうこともあります。

性交痛

性交時に痛みをともなうことがあります。
一般的に生理前になると性交時に痛みを感じやすくなる傾向にありますが、ある特定の部位に接触する時にだけ痛みを感じやすくなったりします。

過多月経

生理の際の経血量が多くなり、レバー状の塊が混ざったり、ナプキン等を頻回に交換することが増えたりします。
出血が慢性化すると、貧血になることもあります。
子宮内膜症の中でも特に子宮腺筋症で多く報告されています。

しこりが触れる

子宮腺筋症では子宮のサイズが大きくなり、腹部全面に飛び出してくることがあります。
そのため、腹部に硬いしこりを感じる場合があります。

不妊症

子宮内膜症・子宮腺筋症が進行していくと、不妊症になることがあります。
不妊症の方の約半数に子宮内膜症が存在すると言われています。

子宮内膜症・子宮腺筋症の治療

子宮内膜症の治療には、大きく薬物療法と手術療法があります。

薬物療法:内分泌療法

子宮内膜の発生と発育に関連していると考えられる女性ホルモンを調節することで、症状を緩和させていきます。
GnRHアゴニスト、ホルモン剤(低容量ピル・ジエノゲスト)などを用いて治療していきます。病変の縮小効果が期待されます。

薬物療法:対症療法

子宮内膜症・腺筋症による疼痛や、貧血などの症状に対して鎮痛薬や鉄剤を服用することで、症状の緩和をはかります。

手術療法:妊娠を希望する場合

妊娠を希望する場合、病変の大きさや部位によって子宮内膜症・子宮腺筋症に罹っている病巣部のみを切除し、妊娠に必要な子宮や卵巣の正常組織を温存します。

手術療法:妊娠を希望しない場合

妊娠を希望しない場合は、再発リスクの少ない治療を選択することが可能です。
“根治手術”では、病変のある子宮、卵巣、卵管をすべて摘出しますが、生理のある場合には正常卵巣を温存します。

手術は当院では行なっておりません。手術が必要な場合には、手術が受けれる連携する専門機関をご紹介いたします。最終的な術式の決定は、術者の先生との相談で決まります。